2013年03月29日
昨日の北海道安達学園のオープンキャンパスでの奨学金セミナーでは、地元北海道の高校教員の方々も聴講に来られました。
特に午前中の講演では、札幌南陵高校の学年主任の渡辺先生の声掛けで、なんと3年生の担任教諭全員が参加。
高校に赴く機会が多い僕にしてみれば、これは凄いことだと思いますし、かなり驚きと感動です。
講演後に先生方とテーブルを囲んで意見交換会が行われましたが、学校内の仕組みや数々の慣例と現実家庭とのギャップなど、日々現場を経験している方々ならではの貴重なお話を数多く聞かせて頂きました。
午後の講演にも、岩見沢西高校、千歳北陽高校の先生が参加。
生徒を通じて垣間見える生活苦や複雑な家庭事情など、真剣に子どもと向き合う先生だからこそ悩みが深いように感じました。
とくに、社会福祉協議会の修学資金の取り扱いが、この数年間で急変したことを伺って驚きです。
最後のセーフティーナットともいえる社会福祉協議会や母子福祉資金などが絞られてしまうと、ホントに行き先の無い子が生まれかねません。
大学や専門学校に進学することが絶対に必要だとは今も昔も全く思っていませんが、高卒求人数が激減した社会の現実を踏まえて、中身のあるキャリア育成が必要であることは間違いありません。
負の連鎖を断つためにも、セーフティーネットは安心して頼れるものであって欲しいと心から願います。
昨年に引き続き、このような有意義な機会を与えて頂いた北海道安達学園の職員の皆さまに心より感謝申し上げます。
今日は朝から北海道大学の図書館を借りて現役の大学生と奨学金勉強会を行いました。
北海道大学3回生の嶋本君(左)と北海道教育大学3回生の佐藤君(右)
二人に話を訊くと、とくに佐藤君は日本学生支援機構の第一種奨学金を借りている苦学生。
東日本大震災の影響で家業を廃業せざる得なくなったため、家庭からの支援がむずかしく、奨学金とアルバイトで必死に学業を続けている様子。
遠く離れた北海道にも震災の影響があったことを知り、自分の無知さを反省しました。
奨学金が借金であることは事実ですが、佐藤君のように学ぶ意欲の強い学生にとっては命綱であることもまた事実です。
日本の現行制度が「貸与制」である以上、奨学金を上手く活用する方法と同時に返済時の注意点を具体的に伝えていくことが大切であることを改めて実感しました。
久米忠史プロフィール
1968年生まれ 東京都在住
奨学金アドバイザーとして2005年から沖縄県の高校で始めた奨学金講演会が「分かりやすい」と評判を呼び、 全国で開催される進学相談会や高校・大学等での講演が年間150回を超える。
公式サイト「奨学金なるほど!相談所」
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コメント/トラックバック (1件)
初めまして
私は札幌南陵高校の教頭をしております。奨学金のサイトを見ておりましたらこのサイトにたどり着きました。
本校での講演の様子が掲載されていてありがたかったのですが、すでに3年経過し当時の先生方も大半転勤していますのでお手数ですが、削除お願いします。
投稿日時: 2017.12.13@12:41 投稿者: 片桐清実
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