2013年02月17日
昨日、沖縄県高等学校PTA連合会主催の進路研修会に招いて頂きました。
僕の講演の他、様々な立場の保護者がパネリストとなってのシンポジウムや自転車事故の危険さなど中身の濃い研修会でした。
個人的に特に驚いたのが自転車事故。道路交通法では中学生や高校生は大人と見做されて罰を受けるそう。
携帯メールをしながら自転車を運転していた女子高生が歩行者と衝突して被害者が高度障害を負った事故では、民事裁判で女子高生に5000万円の支払い命令が実際出たとのこと。彼女が社会人になってから一生をかけて払い続けなければならないそうです。
僕も普段通勤で自転車に乗るので、直ぐに年間1000円の自転車保険に入ろうと思います。
昨日の研修会も良かったけど、土曜日(2/15)の名護での奨学金講演会も熱い会でした。
本気で子どもたちの事を考える仲宗根さんが居たからこそ実現した講演会。
名護中学校の施設を借りて、地元の中学生、高校生の保護者100名以上が集まりました。
実は、中学校と高校は縦割り行政の仕組み上コラボレートすることが難しいそうです。
一見くだらない話に思えますが、縦割りの壁・慣習を壊すことは並大抵の熱意ではないと話を訊いて知りました。
民間人も公務員も知らぬ間に、業界や地域など、いわゆる村の論理に染まってしまいます。業界や地域、立場を守ろうとする常識人には改革は無理でしょうし、むしろ障害に成りかねません。
個人的な話ですが、僕もサラリーマン時代、「この業界はなあ・・・」とか「うちの会社はなあ・・・」などと、チャレンジしない理由を尤もらしく言う先輩や上司が嫌で独立した経験があります。
全く後悔はしていませんが、零細企業を何とか10年続けている今では、勝手なことを言って批判していた会社の凄さ、有難味を実感していますが・・・(笑)。
僕が日頃よくお会いするのは公立高校の先生、つまり公務員です。
公務員バッシング、教員バッシング報道を特に最近よく目にしますが、少し過剰気味ではないかとも思います。
先日の退職金削減前に駆け込み退職教員が問題視されたことも、9割の教員は退職しなかった事実を公正に報道すべきです。公務員に限らず恥知らずはどこの世界にも居ます。一部の無責任者を強調するのではなく、ほとんどの教員が誇りを守ったことを伝えなければ明らかにミスリードです。
ただ、大半の教員が一般社会、民間の常識を知らないことは事実だと実感しています。
若くして先生と呼ばれ続けると、よほどしっかりした教養を持たないと勘違いしながら年を重ねていくでしょう。
先日お会いした熱い熱心な教員は、教員になる前に民間企業で1年間勤めたことを話していました。
それは1年勤めたというのではなく、1年間しか経験が無いということを自覚すべきだと少し残念に思いました。
新卒で会社に入った若手が会社に貢献し始めるのが4年目からと言われています。
つまり3年間は給料を頂いている会社にマイナスを与えているのです。彼には自慢ではなく、迷惑を掛けたと反省する教養を持ってもらいたいと思いました。
「教育」という最も大切で社会の根幹に関わる人たちには民間以上に、自分が見えている世界ではなく、見えない世界にこそ一歩踏み込む勇気と謙虚さを持ってもらいたいと願っています。
久米忠史プロフィール
1968年生まれ 東京都在住
奨学金アドバイザーとして2005年から沖縄県の高校で始めた奨学金講演会が「分かりやすい」と評判を呼び、 全国で開催される進学相談会や高校・大学等での講演が年間150回を超える。
公式サイト「奨学金なるほど!相談所」
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