2013年07月05日
2006年11月にフジテレビで放送されたドキュメンタリー番組「泣きながら生きて」。
日本の高校生、大学生、保護者、学校関係者には是非観て欲しいドキュメンタリーです。
そして“何のために進学するのか”、その原点を見つめ直して欲しいと思います。
そういう自分こそ、大した目的もなく進学したひとりであり、人に語る資格の無いことを自覚していますが、自省の念も込めて紹介させてください。
東京と上海で別れて暮らす丁(てい)さん一家を10年間追った物語。
今から15年前の中国が、まだまだ途上国であったことがわかります。
「教育」「大学進学」「奨学金」「学費」と、僕たちが日々使っている言葉が出てきますが、丁さん夫婦、親子にとっては、日本のそれと全く異なっています。
教育の有難さ、難しさ、を全身で感じている父親が、まさに命を削りながら働く姿は涙なしでは観れません。
このドキュメンタリーの素晴らしさを伝えるために、色んな言葉を探しましたが、僕の能力では却って薄っぺらくなってしまいます。
代わりに、番組の最後のナレーションを紹介させてください。
背負った運命を嘆くこともなく
恨み言ひとつ言うこともなく
自分の人生を愚痴ることもなく
時代を超えて
国境を越えて
泣きながら生きて
「格差社会」「〇〇格差」という言葉をよく目にします。
また、日本の社会が歪んでいる、間違っている、というような批判も溢れています。
全てとは言いませんが、多くの批判の裏側には「甘え」が垣間見えることがあります。
日本には、表現の自由も自由意思での選挙の権利も守られています。
これだけでも、他国と比べて、はるかに恵まれた国だと僕は思っています。
今ある問題の要因のひとつに、
戦後日本が、最も大切な「Why?」を蔑ろにして、「How to」ばかりを優先してきたツケが回ってきた、ということがあるのではないでしょうか。
久米忠史プロフィール
1968年生まれ 東京都在住
奨学金アドバイザーとして2005年から沖縄県の高校で始めた奨学金講演会が「分かりやすい」と評判を呼び、 全国で開催される進学相談会や高校・大学等での講演が年間150回を超える。
公式サイト「奨学金なるほど!相談所」
最新記事
月間アーカイブ
コメント/トラックバック (0件)
まだコメントはありません。
コメントする