奨学金なるほど!相談所

久米忠史の奨学金ブログ

2014年03月22日

奨学金滞納問題改善のポイントは「保護者の理解度」

3/12 沖縄県PTA連合会(進路研究会)
3/15 KBC学園 保護者対象オープンスクール
3/17 専門学校日経ビジネス(教職員対象)/宜野湾高校(保護者対象)
3/18 石川高校(生徒対象)/具志川高校(保護者対象)
3/19 那覇日経ビジネス(教職員対象)/具志川商業高校(保護者対象)
3/20 普天間高校(保護者・生徒対象)

年々保護者の参加数が増えていることを実感するとともに嬉しく思っています。

なぜなら、奨学金や学校選びについては、子どもたちよりも保護者こそが正しい知識を持たなければならない、と考えているからです。

2006年に沖縄の那覇高校の生徒に行った奨学金講演会が、奨学金アドバイザーとしての僕のキャリアのスタートでした。

当時も今も奨学金の仕組みをわかり易く解説した書籍は皆無と言ってよく、どのように解説すれば、複雑な奨学金制度を現役の高校生に理解してもらえるか、ということだけに力点を置いて試行錯誤していました。

しかしその後、講演を重ねる度に現行の奨学金制度に対する疑問が徐々に膨らんでくるようになりました。

奨学金は借り易いが、決して返し易いものではありません。

特に日本学生支援機構の硬直化した返済システムなど、苦しい事態に陥った時の救済策が不完全な状態です。

当時は大学や専門学校からの広告で成り立っている進学情報誌に関わっていたこともあり、講演内での発言にも制約を受けることが多々ありました。

このブログで何度も書いていますが、奨学金の返済問題は、制度そのものだけでなく大学や専門学校の在り方とセットで考えることが重要です。

個人的には、あの手この手で学生を募集しながら、出口に責任を持たない大学や専門学校関係者の責任の方が重いのではないか、と思っています。

僕自身、2003年から零細企業を営んでいるので利益が大切なことは重々承知しています。

しかしながら、教育業界だけは利益よりも優先しなければならないものがあるのではないか・・・

当時、進学情報誌からの収入は多い時で年間800万円程ありました。
零細企業にとっての800万円はかなり重いもので、正直何ヶ月も悩みましたが、最終的にはお世話になった会社との提携を解消させて頂き、2011年からは独自に活動させて頂いています。

お陰様で誰に気兼ねするでもなく、保護者・生徒目線に立って自由に行動し発言できるようになりました(笑)。

一から活動の基礎を作り直すのは楽なことではありませんでしたが、PTA、高校の先生、学校関係者など徐々に理解者、賛同者が増えていることに喜びとやりがいを感じています。

奨学金が借金である以上、子どもたちよりも保護者こそが、正しい知識を持つべきだと思っています。

子ども≦保護者

なぜならば、高校の先生や大学の職員は学生の卒業後はフォローすることができませんが、親は子どもと一生関わっていきます。

学校選びについても同じです。進路のミスマッチを防ぐには保護者の知識が必要不可欠です。

大学生の4人にひとりが正社員として就職できないのが日本の現実です。もっと言えば、卒業生の半分が就職できていない大学も珍しくありません。

大学進学率を上げたいのは高校側の都合、AOや推薦入試で早期に学生を確保したいのは大学側の都合です。

そんな都合に振り回されて、結果的に不本意な進学となってしまった場合、そのツケを払わされるのは進学した子どもと保護者自身です。

“何のために進学するのか” 進学の意義・原点を保護者には突き詰めて考えてほしい。

保護者が賢くならなければならない時代に既に入っています。

カテゴリ:時々日記|日時:2014年03月22日15:59|コメント(0)

コメント/トラックバック (0件)

まだコメントはありません。

コメントする




※管理人のみ公開されます。


使用できるXHTMLタグ:<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

久米忠史プロフィール

1968年生まれ 東京都在住
奨学金アドバイザーとして2005年から沖縄県の高校で始めた奨学金講演会が「分かりやすい」と評判を呼び、 全国で開催される進学相談会や高校・大学等での講演が年間150回を超える。

公式サイト「奨学金なるほど!相談所」

パソコン版表示
に切り替える

スマホ版表示
に切り替える