古くから「病院奨学金」などと呼ばれていますが、看護師や介護福祉士など、人材が不足している医療・福祉分野を目指す学生を対象にした奨学金制度があります。
これらの奨学金は、無利子の奨学金を在学中に貸付け、卒業後に指定された病院や施設で一定期間働くことで返済が免除される仕組みになっています。
最近ではチェーン薬局なども同様の制度を設けるようになりました。
医療系の場合、国公立の学校に進学できれば悩みは少ないでしょうが、私立の学校は特に学費が高額なので、ニーズの高い奨学金といえます。
医療・福祉分野の奨学金は、金銭面では有難い制度ですが、卒業後の勤務先が限定されてしまうという制約があります。
看護や介護の現場が激務であることが広く知られています。
仕事が大変なうえ、職場の人間関係などが上手くいかずに、契約期間途中で辞めてしまうと、奨学金の残額の一括返済を求められることがあります。
奨学金の金額に目を奪われずに、制約条件をキチンと理解しよう!!
私立の医療系は学費が高額なので、支給される奨学金の金額に意識を奪われてしまいます。これらの奨学金の最大のリスクは卒業後の職場にあると考えます。
お礼奉公に必要な年数も制度ごとに様々です。また、現場で修得できる技術や経験も職場によって変わってくることもあるでしょう。
したがって、目先の金額ではなく、働きはじめて課される条件をじっくりと比較検討したほうがいいと思います。
国家試験が不合格になれば、一括返済が求められることがある!!
これらの奨学金は、大学や専門学校を「卒業後1年~2年以内に国家試験に合格すること」が条件とされていることがほとんどです。
そのため、規定期間内に合格できなければ、奨学金の返済が求められることになるので、あたり前のことですが、一所懸命に学修することが大切です。
先輩の話を積極的に訊こう!!
全国各地で開催されている進学相談会は、大学や専門学校の担当者と直接相談できる機会です。 しかし、面談した担当者が卒業後の職場情報に精通しているかどうかはわかりません。
一番いいのは、オープンキャンパスに参加したときに在学生に色々と質問することだと思います。現役の先輩学生だからこそ、いい話も悪い話も本音で教えてくれるかもしれません。
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