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奨学金を滞納した時のリスク

奨学金を滞納した時のリスク

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奨学金と滞納した場合のリスクと対策をきちんと理解しよう!

文:久米忠史(奨学金アドバイザー)
最終情報更新日:2021年3月10日

奨学金の返済は、大学卒業後の7ヵ月目から始まります。日本学生支援機構の貸与型奨学金は実質的に学生ローンであり、貸与総額によっては長期間の返済が続きます。

リーマンショック後の年越し派遣村が注目されたころから、社会問題として奨学金がメディアに取り上げられるようになりました。

奨学金問題が表面化するのは卒業後です。毎月迎える奨学金の返済を滞らせると社会生活を送るうえでのリスクを抱えることになります。そのため、奨学金の申請段階から、滞納時のリスクとリスク対策を親子で共有しておくことが大切です。

このページでは、奨学金を滞納した場合に与えられるペナルティーやリスクについて解説をしていきます。

奨学金のリスク1
滞納すると延滞金が課される!

奨学金の返済は、自身が指定した口座(リレー口座)から毎月引き落とされる形で行います。 口座の残高不足で引き落としができなければペナルティーとして年率3%の延滞金が課されます。

奨学金滞納時の延滞金は、以前は10%でした。10%というのは、単純計算で10年間滞納すると延滞金が元本と同額になる賦課率です。 延滞金の賦課率は、その後2014年に5%に引き下げられ、さらに2020年4月からは3%に引き下げられました。

自治体の学資貸付制度では、いまでも延滞金賦課率が10%というのが珍しくはありませんが、3%であっても延滞金が上乗せされることに変わりはありません。

延滞金の賦課率

翌月には延滞金と未返済金+当月の返済金

そして、翌月には「延滞金」+「前月未返済金」+「当月返済金」の返済が求められます。 延滞金の3%は年率換算なので1ヵ月の滞納ならば延滞金自体は大した金額にはならないでしょうが、元本2ヶ月分の返済が求められるので油断は禁物です。

奨学金のリスク2
3ヵ月の滞納でブラックリスト登録!

延滞金以上に注意しなければならないのが、滞納が続いたときのもうひとつのペナルティーです。

奨学金の返済を開始してから半年過ぎた人が、3ヶ月間滞納すると「個人信用情報機関」に延滞情報が登録されます。これを世間では「ブラックリスト登録」と呼んでいます。

ブラックリストに登録されると、クレジットカードが作れない、ローンが組めないなど社会生活を送るうえで不自由が生じる可能性が高いです。

延滞金も含めた必要額を返済して延滞を解消すれば、「延滞解消」として情報更新されますが、滞納経験者の与信を判断するのはカード会社や金融機関です。しかも、ブラックリスト登録は全ての返済を終えたとしてもさらに5年間も継続登録されるのです。

実は、こういった内容は、奨学金の申請時に全員が受け取る奨学金案内書に記載されています。また、記載内容も年々わかりやすい表現に改善されています。 しかしながら、これらの重要な点をキチンと読み込んでいない親子が多いということも現場感覚として実感しています。

3ヶ月間滞納→個人信用情報機関へ登録=ブラックリスト

ブラックリスト登録

奨学金のリスク3
滞納が続くと裁判所に訴えられる!

ブラックリストに登録されたとしても、それで社会生活が断たれるわけではありません。しかし、長期間の滞納が続くと厳しい措置が取られます。

日本学生支援機構は文部科学省所管の独立行政法人です。公的な組織だからこそ、決められた手続きが取られる、と考えてください。

奨学金の滞納が続くと、返済期日未到来分も含めた一括返済が求めて裁判所に訴えられます。これは、返済残額も含めての一括返済という意味です。そうすると、毎月数万円程度の請求であったものが、一気に数百万円になってしまいます。

別ページで詳しく解説していますが、日本学生支援機構では、厳しい状況に置かれた人のための救済制度を設けています。

したがって、もし返済が苦しくなれば「返還期限猶予」や「減額返還」などを申請することが大切です。間違っても、日本学生支援機構からの督促通知書などを放って置くことのないようにしてください。

学校ごとの滞納率情報の公表

奨学金の滞納原因で最も多いのが「経済的理由」です。 非正規雇用者が全労働者の4割を占め、正規と非正規の収入格差が浮き彫りになっているなか、奨学金問題は雇用問題に集約されると言っても過言ではないでしょう。

今では高校生の半数以上が大学に進学しています。さらに短大や専門学校を含めると8割以上が高等教育機関に進学する時代です。

専門学校は目指す職業訓練校という色合いが強いですが、半数以上が大学に進学しているということは、昔に比べて大卒の価値が低くなっているともいえます。そのため、大学を卒業しても満足いく就職先を得られない学生も出てきます。

日本学生支援機構では、2017年4月から「学校毎の貸与及び返還に関する情報」として、奨学金の対象校ごとの滞納率を公表しています。

学校毎の貸与及び返還に関する情報(日本学生支援機構奨学金) »

滞納率の公表にあたっては、当初ランキング形式での掲載が検討されていました。しかしながら、大学側の反発が大きく、単校ごとの公表となっています。 これでは学校を比較することが難しいので、奨学金の利用を考える受験生にとってはあまり意味がありません。個人的にはランキング形式が望ましいと考えます。 なぜなら、返還期限猶予などを申請し認められるとそもそも滞納者にされないからです。

おそらく滞納率が高い学校は、「中退率」「就職の質」「奨学生への指導」といった要因が絡みあっているのでしょう。ランキングとなれば毎年更新されるはずなので、滞納率が高ければ原因を突き詰めて改善すれば良いだけの話だと思います。

奨学金の滞納原因

少し古い記事になりますが、奨学金の滞納率公表のタイミングで、東洋経済オンラインが独自に全データを集計してランキングにしました。 (東洋経済オンライン・2017年4月20日)

独自集計!全大学「奨学金延滞率」ランキング »

現在では各校の状況も改善されていると思います。学生だけでなく、大学も奨学金の受益者です。
だからこそ、マイナス要素に蓋をするのではなく、真摯に向き合い改善していく姿を見せていくことが、高校や受験生の信頼を勝ち得ることにつながると考えます。

このページの著者

奨学金アドバイザー

久米忠史

くめ ただし

1968年生まれ
東京都江戸川区在住

奨学金講演を毎年100回以上行っている
奨学金アドバイザー久米忠史が生徒や保護者の生の声を聞き、少しでも奨学金についての理解を深めてもらえるよう綿密な調査を行い、情報をまとめました。

もしあなたの周りに「奨学金」の事で悩んでいる方がいらっしゃいましたら、是非このホームページを紹介してください。 きっとお役に立てるはずです。

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