【vol.012】 久米忠史の奨学金コラム [2011.05.17]
奨学金の利率について
いきなり厳しい表現ですが、奨学金が借金であることは間違いありません。
奨学金について誰もが心配するのが、返済です。
無利子の場合は、借りた総額を返済月数で割ると簡単に返済月額を計算することができるのですが、日本学生支援機構の第二種奨学金、入学時特別増額奨学金には利息が加算されます。
自分が借りる総額もそうですが、返済利率が何パーセントで、結局いくら返さなくていけないのか解りづらいし不安ですよね。
≪日本学生支援機構の第二種・月額10万円を4年間借りた場合≫
◎貸与総額 10万円×12ヶ月×4年間=4,800,000円 ・・・・・・・・ ①
◎返済月額 26,914円を20年間に渡って返済します。
◎返済総額 26,914円×12ヶ月×20年間=6,459,360円 ・・・・・ ②
①と②の差額は、1,659,360円 です。
つまり、1,659,360円が利息分となるのです。単純に割ると年間平均82,968円の利息を払うことになります。さ
らに月額で計算すると6,914円となります。
毎月返済する26,914円のうち、元本が20,000円、利息分が6,914円となるのですね。
ただし、ここで計算している利息は奨学金の上限利息である3%の利率で計算しています。
現実的には、ここ10年来、変動0.5%程度、固定1.5%程度と低い返済利率となっているので、
実際の利率は上限利息3%の1/6~1/2程度だと思ってください。
無利子の第一種の採用率が20~25%と狭き門であることを見ると、第二種の利用を考える方が現実的です。 奨学金の利息はどれだけ高くなっても3%を超えることがありませんが、実際は低い利率であるということを理解することがポイントです。