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久米忠史のコラム

久米忠史のコラム

【vol.016】 久米忠史の奨学金コラム [2012.05.18]

奨学金出世払い制度創設への疑問

現行の奨学金制度について、国会の質疑でも度々取り上げられている2つの項目があります。

①給付制奨学金制度の創設
②返済猶予制度の拡充
実現すれば、どちらの項目も利用者にとっては有難いことでしょうが、なかなか思うようにはいかないようです。

また、最近では、一部の識者から大学の無償化など、と極端な意見も出ているようですが、正直なところ現実的な提言だとは私には思えません。

そんな中、日本学生支援機構では、次年度の奨学生から「所得連動返還型無利子奨学金」が設けられることになりました。 これは奨学生が卒業後、一定の収入が得られるようになるまでは返済を無期限に猶予するという、いわゆる「出世払い」制度ですね。

その対象者は、「第一種を希望する学生の中、保護者の世帯年収がサラリーマンの場合は300万円以下、自営業者などは200万円以下の家庭」となっています。
つまり、第一種奨学金の希望者の中から、より家庭の経済状況の厳しい学生が選抜されるということのようです。

この制度が設けられた理由は、「将来の返済への不安から奨学金の申込みに躊躇することがないように・・・」とのことです。 しかしながら、奨学金の返済問題の解決につながるとは、どうしても私には思えません。

■疑問①
卒業後に一定の収入が得られるまで無期限に返済が猶予されるとのことですが、なぜ、保護者の収入が低い家庭に限定するのでしょうか。 奨学金制度の原則で考えると、奨学金の借主は学生自身なので、本人の卒業後に保護者の収入は関係ないはずです。

■疑問②
なぜ、利用者が第二種の半分以下である無利子の第一種奨学金に対象を限るのでしょうか。むしろ返済に大変な思いをしているのが、有利子である上、金額の高い第二種奨学金の返済者であることは容易に想像できます。

第一種と第二種は財源が異なるので同じように扱うことには様々な障害があるのでしょうが、利用者目線に立てば奨学金の返済金問題の本質が見えてくるはずです。

ようやく高額な学費と奨学金の返済が社会問題として顕在化してきました。 そろそろ、国民的議論が必要な時期に来ているのではないでしょうか。

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