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久米忠史のコラム

久米忠史のコラム

【vol.032】 久米忠史の奨学金コラム [2014.10.08]

AO入試の責任は誰が負うべきものなのか?

いきなり個人的な古い話で恐縮ですが、大学を卒業した私は大阪のお笑いプロダクションに就職しました。
今では状況も変わっているかもしれませんが、当時は10月頃から始まる学園祭シーズンは売れっ子芸人はフル稼働で、人気のバロメーターが学園祭への出演数で語られる時代でした。

新人裏方であった私も学園祭に何度も行きましたが、芸人の学園祭ネタは、基本的にはどの大学でも同じです。
しかし、同じ話をしても大学によって受け方が見事に異なります。
芸人もよく解っていますが、偏差値の高い大学ほど盛り上がり、逆に低い大学ほど反応が薄いものです。これは明らかに学生の理解力が影響しています。

そこで芸人は、高校生にも受けるベタな話を取り入れ、一定程度の笑いを保つようにします。 芸人ではないですが、いま高校生や保護者に奨学金を中心とした進学費用対策の講演活動を行うようになりましたが、お笑いと同じように聞く側の理解度による反応の違いを日々実感しています。

そのなかで、高校のレベルに関係なく受ける内容がAO入試に関する内容です。

AO入試の“AO”とは「Admissions Office」の頭文字で、アドミッションズオフィスを直訳すると“入学事務局”となります。
AO入試をひと言で語るなら、大学の掲げるポリシーに対して、それに叶う学生だけが入学できるお見合い入試のようなものです。

2011年度の文科省の調査では、私立大学の10.4%、私立短大の18.9%がAO入試で入学しています。 しかしながら、前回のブログで紹介した「大学の実力2015」によると、AO入試の入学者の1年以内の中退率が16%(指定校推薦9%/一般入試6%)と、実に6人に1人が中退している実態が明らかになりました。

「AOとはAdmissions Officeではなく、All Okの意味ではないか」こう話すと、どこの高校でも笑いが起こります。これは、高校生側も薄々その事実を感じ取っているからに他ならないからでしょう。

本来、大学のポリシーを最も理解しているはずのAO入試の学生の中退率が高いとするならば、そうではない多くの学生に合格通知を出していると批判されても仕方ありません。
そうは言いながらも、これは大学側だけに問題があるのではなく、とにかく大学進学率を上げたいという目先だけを見た高校の進路指導にも大きな責任があると思います。

日本学生支援機構の奨学金は未成年者である高校生に何百万円ものお金を貸し付ける金銭消費貸借契約と実質同じです。

いま、進学業界に関わる大人たちは自身が高校生のころ、現在の高校生よりもしっかりとした考えを持っていたと言い切れるでしょうか? 少なくとも私には自信がありません。

確かに教育は、子どもの将来の価値を高める可能性を秘めていますが、途中で辞めてしまえば元も子もありません。 教育業界に携わる我々大人たちが、そろそろ襟を正す時に来ているのではないでしょうか。

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