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久米忠史のコラム

久米忠史のコラム

【vol.010】 久米忠史の奨学金コラム [2011.02.22]

奨学金の財源は目の前にあるのでは?

昨年の11月21日のコラム(vol.005:奨学金制度の転換期?)でもふれましたが、 昨夏、文部科学省は学生の負担を軽減するために無利子の第一種奨学金を拡大する方針を打ち出しました。

2010年8月29日 共同通信

~申請者全員に無利子奨学金 文科省方針、2万6千人増~

文部科学省は29日、所管の独立行政法人「日本学生支援機構」が大学生らに貸与する無利子奨学金の2011年度の対象者を、本年度より 約2万6千人増やし、基準を満たす学生が申請すれば全員が受けられるようにする方針を決めた。 有利子奨学金の対象も約8万人増やす。
 深刻な不況を背景に、奨学金の希望者は増加傾向にある。しかし、親の所得制限や成績による基準を満たしても、利用者枠の不足から無利子奨学金を受けられない申請者が毎年2万6千人ほどいて、有利子を利用せざるを得なかった。
 文科省は本年度から始まった高校無償化に続き、大学などの高等教育も学生の負担を大幅に減らしたい考え。来年度予算の概算要求に約1330億円を盛り込むが、 厳しい財政状況の中、財源確保が課題になりそうだ。

第一種の枠から溢れた人が2万6千人という数字は甚だ疑問ですが、文科省が日本の奨学金政策に危機意識を持ち始めていることは確かでしょう。

この予算要求に対して結論はどうなったのか・・・。 残念ながら、財政難を理由に、新年度政府予算案で認められたのは9000人増、1/3の規模にとどまってしまったのです。第一種の希望者は年間2万人ずつ増加しているので、実質これまで同様の狭き門の状態が続くことになりそうです。

しかし、奨学金の財源は本当に無いのでしょうか。

国家公務員人件費:5兆円
地方公務員人件費:31兆円
合わせて 36兆円 

菅首相が不退転の覚悟で望むといった公務員人件費2割削減案は予想通り先送りとなりました。 税収が40兆円というこの国の現実から考えると、まるで公務員の生活を守るために、我々民間企業が汗水垂らして働いているかのようですね。
つまらないブラックユーモアですが、資本主義国家の中に社会主義・公務員共和国が存在しているようなものです。

今の公務員の待遇ならば、仮に収入の20%をカットされても十分に生活できるはずなのに・・・。 国の奨学金の予算は1兆円です。公務員人件費の3%にも満たないのです。
例えば1.5%に相当する5000億円を奨学金予算に廻すだけで、無利子の第一種の拡充だけでなく、念願の給付制奨学金制度の創設も無理な話ではありません。

農家の個別保証や高速道路無料化など票集めのための政策ではなく、 「奨学金制度の充実」「保育園の拡充」etc・・・。将来の人材育成のための政策こそ社会から本当に必要とされています。
「公務員とは国民全体への奉仕者である」。日本国憲法第15条に明確に書かれているのに、いつの間にか主語が入れ替わってしまったようですね(苦笑)。

今こそ、米百俵の精神が求められています。 この国の将来が夢と希望を持てるものにするためにも、全ての大人たちが苦しみを分かち合う時ではないでしょうか。

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